2012年8月5日日曜日

オリンピック柔道に思う

柔道は日本のお家芸である。お家芸だから強くて当たり前。金以外は負け。
こんなに、優秀な指導者がそろって、みんな精進しているんだから、負けるはずがない。

まるで、どこかの家電メーカーのようでもある。
日本の技術は最高である。ちょっとやそっとで、中国や韓国にまねができるものではない。
こういっていた10年前。なにも手を打たずに自社の技術開発にのみ邁進していた。
つまり、日本のお家芸の中で技を磨いていたのである。

実は、オリンピックで負けているのは日本選手団がけっして弱くなったわけではないと思う。年々技は向上していたのではないだろうか。実は海外選手がそれ以上に強くなっていると見るほうが自然だろう。

技術についても同じだ。日本人が思っている以上に海外のエンジニアの技術レベルが上がっている。技術の場合、それだけではなく、日本の技術者の劣化が始まっている。

最近取引先の海外の技術者と日本の技術者とも付き合う機会が多くある。
あきらかにITの世界では日本の技術の裾野が劣化している。プログラム開発のできない、IT技術者、設計のできないSE。ひどいものである。さらに日本のSEの多くはコンピュータサイエンスを専攻していない素人がOJTで勉強してきたというケースが多い。基礎を勉強していない人が現場の技術だけやっても、理解が浅くなってしまう。当然、高度な設計はおぼつかない。

私は今朝、香港から帰国してきたばかりだが、香港のIT技術者のレベルも非常に高い。英語を読めるから、すぐに最新のIT技術を実務に応用することができる。
正直、今回の出張ではこの技術者個人の技術力の差に愕然とした。

日本が強いと思っているものづくりは実は弱い。
確信を持って帰ることになってしまった。

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