2011年7月30日土曜日

読書メモ「ブルーオーシャン戦略のツボがわかる本」

成熟化市場のシナリオ

  1. 市場の規模がピークを打ち、さらなる成長は期待できなくなる。
  2. それゆえ企業はシェアの維持拡大をめざす。
  3. 目先を変えた他社との差別化に躍起になる。
  4. 差別化競争は商品寿命の短期化、商品開発にまい進
  5. 開発投資による利益の圧迫
  6. 顧客はその差別化に価値を感じず、安価なものに走り出す
  7. =コモディティー化の始まり
  8. 利益なき価格競争への突入
  9. リーダー企業は規模の優位性を武器に低コスト化
  10. 参入企業の淘汰が始まる。
これはRed Ocean市場である。

<Red Ocean戦略の戦略策定方法>
  1. 環境分析
  2. 市場細分化と標的市場の策定 Segmentation and Trageting
  3. アプローチする市場に対してポジショニング分析
  4. 4Pマーケテイングの計画
  5. 数値目標を定めてPDCAを回す
ブルーオーシャン戦略のステップ
  1. プロジェクトチーム作り
  2. 現状分析
  3. ライフサイクル分析
  4. 市場地位分析→リーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーか
  5. SWOT分析
  6. 現状の戦略キャンパス作成
  7. 新たな顧客価値の抽出と仮説つくり
  8. 仮説検証と新たな戦略キャンバスつくり

香港出張から帰ってきました。

台風に伴う豪雨で飛行機の離陸が遅れましたが、なんとか無事日本に帰ってきました。

今回は、東京にある、統合IDマネジメントソフトウエアを開発している会社のプロジェクトでの出張でした。

いろいろなものがIT化されてくると、社員の認証システムがいろいろなところに出来てしまいます。例えば、ICカードを使ったドアの入退室システムの認証や、PCのログイン情報、人事の管理用情報など、いろいろなところで、個人を認証しなければなりません。
例えば企業では、派遣で一時的に在籍する人も居るでしょうし、退職、途中入社される方もおられるため、常に認証用のデータをアップデートする必要があります。これをそれぞれのデータベースでやっていたのでは、大変ですし、間違いも起こりやすいですね。
このようなIDデータを一元管理し、一か所を変えればすべてそれが反映されるようにすることで、管理者の負荷や間違いを減らすことができます。

このようなシステムではいろいろな環境でテストする必要があり、例えば Windows Active directory, Novell e-directory, LINUX LDAP, Macintosh, 環境をそろえるだけでもたいへんです。

香港ベースのWeSoft社の深センオフィスではこのような環境をそろえて、常時テストできる環境を持っています。また、彼らのコンセプトとして、Western world Standardのビジネス、マネジメントのやり方を保持しながら、中国コストでサービスを提供するというものがあります。
機密保持契約、セキュリティーにも配慮しています。

QAテストはほとんどの場合、新製品ですから、その情報が漏れると大変なことになります。

ということで、今回も香港サイエンスパークに行ってきました。
いつもながら、ここはエンジニアや技術ベースの起業家にとって、恵まれた環境です。
うらやましい限りです。


香港サイエンスパークの計画模型です。一大研究開発拠点です。

緑の多い、恵まれた環境です。


技術開発型企業が多いのが特徴です。We Software Ltd.の名前も

2011年7月24日日曜日

日本の大学で英語で講義をするべきか

最近日経の記事で、日本で英語で履修できる状態にするにはいろいろ障害があると出ていたが。
日本の大学で英語で講義をするべきか。ということについて考えてみた。
http://htn.to/qqhPX7

英語で履修できる一つのもっとも大きな意義は、日本に興味はあるけれど、日本語の習熟が今一つ、また、日本語は今特に必要性を感じていないという学生をとりこめることかと思う。
英語で日本研究をすることもできるし、そもそも、日本の技術に興味を持っているだけという学生なら、日本語なんてどうでも良いはずである。

こういう話をすると、すぐに、日本で勉強するんだから、日本語くらい勉強してくるべきだ。という人が出てくるが、そんなことを言っていたら、いつまでたっても、日本に来る学生が増えないだろう。

日本の優れた技術を学びたい、こういう学生が本当に日本語が必要なのだろうか。もちろん、できるに越したことはないが、それ以前に技術を勉強するのが主目的なのである。

日本文化を学びたい人は、がんばって日本語を勉強してもらえば良い。文化と言語はワンセットだから、これは必要なことだ。しかし、それ以外の日本的経営、日本の技術、これは別に英語でも勉強できるはずである。

日本を本当に国際化したければ、日本の中に世界を作るしかない。そういう意味では、大学はもっと、海外の学生に門戸を開くべきである。
日本語試験に合格しなければ、入学できないなんて、あまりにも、高飛車ではないだろうか。

アメリカの大学は英語の実力を条件としているが、それはあたりまえである。いくらフランス人がフランス語が国連に公認された第一言語であると言ったところで、世界はやはり英語だ。

少なくとも、日本は英語もしくは日本語の実力レベルを入学許可条件にするべきだと思う。

そうすれば、特にヨーロッパで日本に興味を持っている多くの学生が留学を検討する気になるのではと思う。もちろんその他の地域でもしかりである。

昔、カナダで勉強していた時、インドネシア人のルームメイトが居たが、インドネシアでは工学部の教科書はすべて英語、技術も英語で学ぶと言っていた。だから、英語の技術用語しか知らない。自国の技術用語は限られているのだ。

このような学生でも、英語で講義をするようになれば、日本で勉強することができる。

なにも、日本人の学生全員が英語で講義を受けろと言っているのではなく、授業の取り方、組合せで、英語だけでも卒業単位が取れるようにするべきと言っているのだ。

英語で講義ができる先生が少ない?それなら、海外から先生を呼べばよいし、英語で講義ができる日本人の講師を呼んできても良いのでは?
企業の第一線で働いてきた人たちで英語で技術やビジネスを語れる人なんて、山ほどいるし、そういう人を連れてくれば良いだけだと思う。
別に専任講師じゃなくても、非常勤で良いのだから。

2011年7月23日土曜日

自転車で江戸川の河口まで行きました。

ふらっと出た勢いで、江戸川の河口まで自転車でひとっ走り。
愛車はルイガノ、R3

リクルートファッションについて

最近、超就職氷河期と言われて久しいですが、街で見かけるあの、リクルートスーツ+鞄。たぶん、靴までが似通っているんですね。

みんなと同じ格好をしているから、非の付け所が無いということになるのか、少なくとも見かけでマイナスイメージを持たれないようにしようとしているのでしょうか。
はたまた、学校でこのような服装を推奨しているのか、いわゆる就活コンサルタントと言われるような人たちが扇動しているのか。
不思議です。

もし、学生たちのほうが、とにかく、マイナス点を付けられないようにという考えで、このような画一的な服装をしているのなら、もう、痛ましいとしか言いようがありません。
大人にも責任の一端があるような気がします。

私が人事、面接の担当者だったら、リクルートスーツは着てこないでください。
ファッションからにじみ出る人格も見ますから。

と、お触れを出すでしょうね。

外見も似たりよったり、質問に対する返答も模範解答、というのでは、選びようがないですからね。

弊社でも、昨年、メールで面接の依頼が来ました。
もう、やる気にあふれて、ぜひ、ぜひ、こんなことがしたい、と書いてあったので、すごいねー。
ということで、一緒にお昼を食べに行ったのですが、本人も、何をしたいのか、まったく良くわからない、でも、営業はやりたくない。貿易の事務仕事が良いかなあ。ってな感じ。

「うちは、英語しゃべれないとだめだよ。営業にも行ってもらうからね。」
まずは給料、コミッション制でアルバイトからなら良いよ。
良く考えてね。君のような若い人にとって、仕事はキャリアを積むことだからね。
うちに居たら勉強になるからね。大手企業や海外企業との打ち合わせにもバンバン連れて行くからね。

と言ったのですが。

尻ごみして、断られてしまいました。

事務仕事がしたいとか、このようなことは全然、非難されることでもなく、正直にそう言って、自分に合った仕事を探すのは良いことです。
何か、就職の例文メールがあるのか、やる気満々のメールを送ってこられると、その落差は大きいですよね。完全にミスマッチです。

こういう無理な就活に先生方が追い込んでいるのか、マスコミが煽っているのか、なかなか難しい問題です。

素直に、自分らしく正直にやりたいことを言って、それで受け入れらない会社なんて、そもそも行っても面白くないし、ぜんぜん、無理して入る必要なんて無いのにね。

それだけ、正社員にならなければいけない、卒業までにどこかひとつでも決めなければ。という強迫観念が強いんでしょうね。これは正直、かわいそうです。

昨年、立教大学で講義で世界のキャリアパスについて説明しました。

例えばアメリカのシリコンバレーでは大学卒業しても、すぐにエンジニアになれるわけではない。
一流大学出でも、機械のテストなど、アルバイトでやりながら、正社員、ジュニアエンジニア、シニアエンジニアと経験を積めば積むほど上がって行くんだよ。

そもそも、大学出たからいきなりエンジニアなんてのは日本だけなんだよ。
エンジニア以外の仕事だって、例えばマーケティングの仕事だって同じだよ。

日本がジョブに対して流動性がなくて、シリコンバレーみたいにできないのなら、海外で働いたって良いんだよ。実力さえつければ、捨てる神もあれば、拾う神もあり。

というようなことを話してきた。わかってくれただろうか。

今日も、Twitter本社 San Francisco が日本向けスマートフォーン向け開発をアメリカでやってくれるエンジニアを日本で募集していた。

積極的にこういうチャンスをつかんで海外で働いたって良い。

すぐに海外で働けなくったって、短期ビジネスコースなどを受講しながら、仕事を探したってよい。

別に日本の大手企業にこだわる必要もないし、そもそも、大手企業がやりがいがある仕事をさせてくれるかどうかなんて、入ってみなければわからない。

目先を変えたほうが勝ちだと思う。

COSYは零細企業だけど、海外取引が非常に多い。
今年は社員をオーストラリアに出向に出すし、大手企業との共同開発の仕事もやっている。
やる気があれば、いくらでもできる。
でも、給料は安い。もう、これは致命的だけど、給料より修業だと割り切る人には良いと思うんだけどね。

大学卒業後10年経って、大企業で脇役、雑用仕事をしてきた人と、ガチンコ勝負でやってきた人、大きく差がつくと思う。

でも、COSYは相当優秀な人しか採用しない。COSYにとって、給料を払うということは本当に大変なこと。真剣勝負です。
優秀というのは別に偏差値が高い大学という意味ではなく、志と、自分の立ち位置でどうあるべきかという意識の高さ。今までどう生きてきたかという履歴。

例えば、これだけ、英語が重要だ、重要だと言われているのに、大学で英語のひとつも勉強せずに社会に出てくる連中なんて、理解できない。やる気がないとしか思えない。
一流大学の工学部を出ているのに、何も作ったことが無いなんて、ありえない。

カナダの大学で勉強していた時、機械科のJohnなんて、小学生の時に芝刈り機を改造して、ゴーカートを作ったりしていたようで、そのビデオを彼の家で見せてもらっときは笑った笑った。木の棒をテコに、ブレーキを作ったり、子供ながら工夫していた。

要は、Johnは機械いじりが好きなんだ。結果として、工学部へ行って、エンジニアになっている。
好きだからやる。就職なんて手段でしかない。

なんと、取りとめもないことを書いてしまったが、就活学生のみんな。原点に戻って、がんばろう。
自分が好きでもない会社をとりあえず受けまくるのは止めようよ。

会社に入って時間を無駄にするだけかもしれないよ。

2011年7月9日土曜日

教育ITソリューションEXPOへ行ってきました。

今日は土曜日ですが、ぜひ、行っておきたかったので、ビッグサイトへ教育ITエキスポを見学に行ってきました。

来年はぜひとも展示したいものです。










2011年7月3日日曜日

OA機器、複合機の節電、スリープモード1分の危険性

各社の複合機、OA機器の節電方法のページを見ると、こぞって、スリープモードに移行する時間を短くしましょうと出ています。

本当にそうなんでしょうか。

このスリープモードというのは曲者で、印刷や、コピーを開始してから、紙が出てくるまでの時間を最短にするために、スリープモードから復帰するときに、フルパワーでヒーターランプを点灯させます。
通常、フルパワーで、1500W程度です。通常のオフィスでブレーカーが落ちない、ぎりぎりの15Aの電流が流れます。

フルパワーでヒーターランプを点灯させると、停止していると定着ローラーがメルトダウンしてしまうので、機械もフルパワー全開でモータを回します。もちろん冷却ファンも急速冷却モードです。

もし、スリープ移行時間を1分に設定したとしましょう。

Aさんがプリント指示を出しました。その信号を受けて、機械はフルパワー全開モードで印刷可能状態に短時間で復帰しようとします。この時一時的に2分程度、最大電流が流れます。
プリントが終了し、紙の通過により温度が下がった定着装置をReady状態に持っていくために、プリント終了後、しばらく、定着温度安定化モードに入ります。

Aさんがプリントして、約3分後に、再度スリープモードに入ります。
ここで、1分ほどで、定着部の温度が急激に下がります。
ここで、Bさんが別の印刷を開始したとします。

また、機械はフルパワー全開モードで定着部を印刷可能なレベルまで温度を上げます。

結局、1分でスリープモードに入るように設定して、例えば5分程度に一度、だれかが印刷すると、スリープモードにしない設定にしていた場合よりも、はるかに多くの電力を消費してしまいます。

普通のオフィスなら10分に一人くらい印刷する場合はスリープモードは百害あって一利なしだと思います。

特に、オフィスの印刷機器を複合機に集約化しているオフィスなら、スリープモードへの設定は気を付けたほうが良いかと思います。1分なんて設定したら大変なことになります。

20分に一人印刷やコピーをする程度のオフィスなら、10分程度でスリープにしておけば十分でしょう。

スリープモード1分に指定して良いのは、印刷頻度の少ないオフィスのみ有効だと思われます。
とにかく、印刷しない、させない。これが消費電力削減の王道です。

残念なことに、弊社が調査した結果ではほとんどの会社で、大量印刷するユーザーは決まっています。
基幹システム出力など、仕方がない人も居ますが、必ず、なんでもかんでも印刷する困った人は居ます。さらに困ったことに、これらの人に自覚が無いケースがほとんどです。

ですから、躾、警告が必要になってくるのだと思います。

オフィスにおける電力消費 悪者は誰だ

オフィスにおける消費電力、本当に照明が一番悪者なんだろうか。

富士ゼロックスが面白いデータを出しています。

オフィスの消費電力とCO2排出を混同しているものの、おそらく相関性はあると思われます。
空調 44%
照明 22%
コンセント 22%

このコンセントから消費されている電力の内訳は
サーバー81%
OA機器(プリンタ、複合機、ファックス) 10%
ネットワーク機器 7%

こう見ると、サーバーをアウトソーシングするのが一番効きそうですね。でも、これって、付け替えしているだけ?海外のデータセンターを使えば、日本の消費電力からオフバランス化できますね。これは良い考えかも。もっとも、地球温暖化から考えると一考は必要です。

OA機器の消費は照明の約10分の一とのことですね。

でも、OA機器の消費電力は印刷量によって、大幅に変わります。印刷する量が多いと、定着ヒーターの電源が入りますので、一気に1500Wを消費し始めます。
社内で複数のプリント装置がバンバン動いていたら、照明どろこではない電力を消費します。

ということはやはり、印刷しない。というのが最も節電に効果的ということになります。

こう考えてみると、わが社の取り組み、「管理と躾でプリント削減」というのがいよいよ企業でも意味を持ってきますね。

ぜひ、弊社のマルチベンダー対応のツールを検討してもらいたいものです。

COSY プリントジョブモニター5.0
ペーパーカットNG

プリンタ、OA機器の節電方法まとめて掲載

いよいよ、企業に対する節電要求が実施され、オフィスにおける節電を真剣に考えなければならなくなってきました。
この夏、一番効果があるのはエアコンの設定温度を上げるという、社員にとってはあまり、うれしくない方法です。それではそれ以外はどうでしょう。

電燈をできるだけ消す、暗くて我慢する。これも天井の照明を消して、手元にLEDランプを置いて作業するなんて、涙ぐまし努力をしているようですね。

パソコンをラップトップタイプに変えて、電力ピークになる時間はバッテリー駆動で使うというのも、結構、効果があるかもしれませんね。

ではOA機器はどうでしょう。
せっかくですので、各社の節電に関する情報を取りまとめてみました。

エプソン 節電 ←これはちょっといただけない節電するための情報よりも買い換えて節電ってやつですね。
沖データ 節電 ←今ある機械の節電設定方法も出てるし、良いですね。ちゃっかり旧機種を買い替えると、どれだけ節電できるかを一覧表にしているところなんか、憎いですね。

キャノン 節電 ←OA機器だけではなく、いろいろな機器の情報も出てますね。

コニカミノルタ 節電 ←これは好感が持てますね。今持っている機械をどうやって節電するかが詳しく書かれています。

京セラ 節電
 ←スリープモードの設定だけですね。これでは情報不足です。

シャープ 節電 ←複合機のほうはまだまだ情報が出ていませんね。家電はいち早く掲載していますが。

富士ゼロックス 節電 ←停電時のHDDの復旧とか、実害が出たときの情報が出てますね。

リコー節電 ← リコーも節電については今ある機械をどうやったら節電できるか、ちゃんと掲載していますね。

2011年7月3日現在の情報なので、これから、情報が出そろってくるんだと思いますが、各社の特徴が表れる、面白いことがわかりました。
省エネを商機ととらえて、売ることばかり考えている会社。今使っているユーザーが突然の停電などで困らないように、サポートの面から情報を提供している会社。
Webの戦略利用がうまくできていないのか、いまだに情報が出せていない会社。

7月2日現在では、リコー、コニカミノルタ、沖データ に座布団3枚!

他のメーカーさん、がんばってねー。

2011年7月8日追加情報です。
大塚商会がまとめて、リコー機の節電方法を詳しく記載しています。

キャノン機のスリープモードまでの時間設定も大塚商会さんが説明しています。


キヤノン製複合機の主電源の切り方の説明

キヤノン機に限らず、デジタル複合機でFAX機能を搭載している機種は不便ですねえ。電源を切ったとたんに受信が出来なくなる。
はっきり言って、夜間、FAX受信だけのために、巨大な複合機の電源を入れておくというのは電力の無駄ですね。
本当は受信枚数が少ないのなら、FAX専用機のほうが消費電力が小さいですよね。
いっそ、NTTがやっているインターネットFAXにすればFAXにかかる電気代はゼロですよね。