2011年7月23日土曜日

リクルートファッションについて

最近、超就職氷河期と言われて久しいですが、街で見かけるあの、リクルートスーツ+鞄。たぶん、靴までが似通っているんですね。

みんなと同じ格好をしているから、非の付け所が無いということになるのか、少なくとも見かけでマイナスイメージを持たれないようにしようとしているのでしょうか。
はたまた、学校でこのような服装を推奨しているのか、いわゆる就活コンサルタントと言われるような人たちが扇動しているのか。
不思議です。

もし、学生たちのほうが、とにかく、マイナス点を付けられないようにという考えで、このような画一的な服装をしているのなら、もう、痛ましいとしか言いようがありません。
大人にも責任の一端があるような気がします。

私が人事、面接の担当者だったら、リクルートスーツは着てこないでください。
ファッションからにじみ出る人格も見ますから。

と、お触れを出すでしょうね。

外見も似たりよったり、質問に対する返答も模範解答、というのでは、選びようがないですからね。

弊社でも、昨年、メールで面接の依頼が来ました。
もう、やる気にあふれて、ぜひ、ぜひ、こんなことがしたい、と書いてあったので、すごいねー。
ということで、一緒にお昼を食べに行ったのですが、本人も、何をしたいのか、まったく良くわからない、でも、営業はやりたくない。貿易の事務仕事が良いかなあ。ってな感じ。

「うちは、英語しゃべれないとだめだよ。営業にも行ってもらうからね。」
まずは給料、コミッション制でアルバイトからなら良いよ。
良く考えてね。君のような若い人にとって、仕事はキャリアを積むことだからね。
うちに居たら勉強になるからね。大手企業や海外企業との打ち合わせにもバンバン連れて行くからね。

と言ったのですが。

尻ごみして、断られてしまいました。

事務仕事がしたいとか、このようなことは全然、非難されることでもなく、正直にそう言って、自分に合った仕事を探すのは良いことです。
何か、就職の例文メールがあるのか、やる気満々のメールを送ってこられると、その落差は大きいですよね。完全にミスマッチです。

こういう無理な就活に先生方が追い込んでいるのか、マスコミが煽っているのか、なかなか難しい問題です。

素直に、自分らしく正直にやりたいことを言って、それで受け入れらない会社なんて、そもそも行っても面白くないし、ぜんぜん、無理して入る必要なんて無いのにね。

それだけ、正社員にならなければいけない、卒業までにどこかひとつでも決めなければ。という強迫観念が強いんでしょうね。これは正直、かわいそうです。

昨年、立教大学で講義で世界のキャリアパスについて説明しました。

例えばアメリカのシリコンバレーでは大学卒業しても、すぐにエンジニアになれるわけではない。
一流大学出でも、機械のテストなど、アルバイトでやりながら、正社員、ジュニアエンジニア、シニアエンジニアと経験を積めば積むほど上がって行くんだよ。

そもそも、大学出たからいきなりエンジニアなんてのは日本だけなんだよ。
エンジニア以外の仕事だって、例えばマーケティングの仕事だって同じだよ。

日本がジョブに対して流動性がなくて、シリコンバレーみたいにできないのなら、海外で働いたって良いんだよ。実力さえつければ、捨てる神もあれば、拾う神もあり。

というようなことを話してきた。わかってくれただろうか。

今日も、Twitter本社 San Francisco が日本向けスマートフォーン向け開発をアメリカでやってくれるエンジニアを日本で募集していた。

積極的にこういうチャンスをつかんで海外で働いたって良い。

すぐに海外で働けなくったって、短期ビジネスコースなどを受講しながら、仕事を探したってよい。

別に日本の大手企業にこだわる必要もないし、そもそも、大手企業がやりがいがある仕事をさせてくれるかどうかなんて、入ってみなければわからない。

目先を変えたほうが勝ちだと思う。

COSYは零細企業だけど、海外取引が非常に多い。
今年は社員をオーストラリアに出向に出すし、大手企業との共同開発の仕事もやっている。
やる気があれば、いくらでもできる。
でも、給料は安い。もう、これは致命的だけど、給料より修業だと割り切る人には良いと思うんだけどね。

大学卒業後10年経って、大企業で脇役、雑用仕事をしてきた人と、ガチンコ勝負でやってきた人、大きく差がつくと思う。

でも、COSYは相当優秀な人しか採用しない。COSYにとって、給料を払うということは本当に大変なこと。真剣勝負です。
優秀というのは別に偏差値が高い大学という意味ではなく、志と、自分の立ち位置でどうあるべきかという意識の高さ。今までどう生きてきたかという履歴。

例えば、これだけ、英語が重要だ、重要だと言われているのに、大学で英語のひとつも勉強せずに社会に出てくる連中なんて、理解できない。やる気がないとしか思えない。
一流大学の工学部を出ているのに、何も作ったことが無いなんて、ありえない。

カナダの大学で勉強していた時、機械科のJohnなんて、小学生の時に芝刈り機を改造して、ゴーカートを作ったりしていたようで、そのビデオを彼の家で見せてもらっときは笑った笑った。木の棒をテコに、ブレーキを作ったり、子供ながら工夫していた。

要は、Johnは機械いじりが好きなんだ。結果として、工学部へ行って、エンジニアになっている。
好きだからやる。就職なんて手段でしかない。

なんと、取りとめもないことを書いてしまったが、就活学生のみんな。原点に戻って、がんばろう。
自分が好きでもない会社をとりあえず受けまくるのは止めようよ。

会社に入って時間を無駄にするだけかもしれないよ。

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